「みゅうみゅう、
待って、お願い!」
慌て声が耳に届くのと同時に、
右手首に感じた
強い痛みとぬくもり。
振り向くと、
苦しそうな表情の春輝くんが、
私の手首をつかんでいた。
「みゅうみゅうが
僕に言ってくれたこと……
嘘だったの……?」
え?
「大好きって……言ってくれたでしょ?
自動販売機のところで。
それとも、僕のことなんて……
もう、嫌いになっちゃった?」
春輝くんは
今にも泣きだしちゃいそうなほど、
顔をゆがめている。
「私に幻滅したのは……
春輝くんの方でしょ?」
「どういうこと?」
「だって……
私が学校でボッチで陰キャラだって
暴露したとたん……、
走って行っちゃったから……」



