僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目


 自動販売機横で
 春輝くんに手を振り払われた時、
 ヒーローショーなんて見ないで
 帰るべきだったんだ。


 そうしていれば、
 春輝くんに
 迷惑をかけずに済んだのに。



 最低だ……
 私……




 涙がこみあげてきて。

 泣きたくないって
 必死に訴えたのに、ダメだった。



 大粒の涙が、
 ひっきりなしに
 瞳からあふれ出してくる。



「みゅう……みゅう……
 僕ね……」



 大好きな声が紡ぐ言葉を
 聞くのが怖くて、
 私はあえて遮った。



「春輝くん。
 最後に……1つだけ……
 伝えてもいい?」


 
「え?」



「今まで私が見た……
 ヒーローの中で……

 春輝くんが……一番……
 かっこ良かったよ……」