すでに私の足は、 スタートダッシュをきる態勢。 縄が地面に落ちたのを確認。 さあ、ありがとうって言って、 猛ダッシュ! そう思ったのに…… 「みゅうみゅう……ごめんね……」 突然 大好きな甘い声が、耳に届き 私の足をガチガチに固めた。 ごめんって、何? どんな思いが 込められているの? ボッチで陰キャらの私とは 付き合えないってこと? そんなこと 謝らなくていいよ。 春輝くんが高嶺の花で、 私なんかじゃ不釣り合いなことぐらい ちゃんとわかっているから。