「手…… 離してください……」 女怪人さんの背中に 弱々しい言葉を送った。 絶対に耳に入っているはずなのに…… 私の声なんて無視。 さっきよりも荒々しく 私の腕を引っ張っていく。 「お願いですから! 離してください!」 必死の思いから、語気を強め、 女怪人の背中にぶつけた。 ステージに上る階段の前。 女怪人は振り向くと、 私に向かってニコリ。 え? この人…… 恐怖の怪人オーラを放っていて 今まで気づかなかったけれど…… アミュレットのマネージャー、 蓮見さんだ。