呆れたように
おでこに手のひらを当てるマネージャーに
返す言い訳すら、湧き出てこない。
その時
怒りで噴火寸前のマネージャーが、
僕を睨みつけ、語気を強めた。
「あんたさ、私を老けさせたいわけ?」
「へ?」
「私のおでこのシワ、
どれだけ深くすれば、気が済むのよ!」
「シワがあっても……
マネージャーは……美人だよ……」
「私を慰める暇があったら、
美羽ちゃんの気持ちを、考えなさいよ!」
「……」
「自分の気持ちを伝えたのに
好きな男に、手を振り払われた?
何も言わずに、逃げられた?
みうちゃんの心に、一生残るわね。
深い傷が」
どうしよう。
僕、テンパりすぎて。
みゅうみゅうに
ものすごく酷いことを、しちゃったんだ。



