妖艶な女怪人は、
腕組みをしたまま、僕に聞いてきた。
「それで?
美羽ちゃんに伝えたわけ?
春輝のこと、ふってって」
「……うん」
「で?
ちゃんと、ふられてきたわけ?」
「みゅうみゅうに言われた……」
「なんて?」
「僕のこと……好きだって……」
衝撃映像でも見たかのように。
これでもかというほど
目を見開いたマネージャー。
「まさかの……両想い??」と、
真っ赤な唇を両手で隠した。
「手を握られて……
大好きって言われて……
その時のみゅうみゅう……
すっごく可愛くて……」
「ちょっと。
それから、どうなったのよ?」
噂好きの
近所のおばちゃま並みに近寄られ、
僕は2、3歩後ずさり。
なんとか声を、絞り出す。



