僕の横に
すとんと腰を下ろしたマー君。
真剣な瞳が
なぜか僕を見つめている。
「春、頼むな」
「ん?」
「ヒーローショー。
お前がセンターなんだから」
僕、自信ないよ……
「SNSでもかき込みあったし……
僕がヒーローなんて
かっこよさに欠けるって……。
センターが僕で、大丈夫?って……」
「お前なら大丈夫だから」
僕をいつもバカにするマー君に言われても、
説得力ないんだけど。
「顔だけで言えば、カッコよさで
春に負ける気はしねえけど」
けど、なに?
「ま、アクションに関しては、
俺様も勝てねえよ。
お前のカッコよさに」
「ちょっと……
本気で言ってる?」
「春、マジで頼むな。
蓮見も怪人役、はりきってるからな」
いつも魔王並みに
上から目線な番犬マー君は。
ほとんど吠えることなく
穏やかで痛々しい笑顔を、咲かせていた。



