「私、蓮見 璃湖(はすみ りこ)
アミュレットのマネージャーって、
春輝から聞いてない?」
「駄菓子屋のヒーローショーをやるやらないで、
もめたって」
「あの時はごめんね。
私も本当は
やらせてあげたかったんだけど……」
え?
「だって初めてだったからね。
春輝が自分のやりたいことを
見つけてきたの」
「そうなんですか?」
「まさか春輝が、
本気でアクションの稽古を、始めるなんてね。
殺陣の基礎から学びなおしたいって
言ってきたときには、
幻覚でも見てるのかなって
信じられなかったし」
芸能人並みの白い歯を見せながら
アハハと笑い声をあげた蓮見さんが、
言葉を続けた。



