男の子が指さした先を
 目で追ってみる。


 
 ちょ……ちょっと。
 どういうこと?


 門のところの人だかり。
 私に関係があるってこと?



「校門のところに美女がいて……
 私を呼んでいるってことですか?」



「そうだって、言ってんじゃん。
 一番に伝えに来たのが俺だって、
 必ず伝えてよ!」



 そう念を押され。
 同級生かすらわからない男の子は
 ニヤケながら教室を出て行った。



 ごめんなさい。

 伝えてあげたいけれど
 あなたの名前……
 わかりません……



 って、そんなことより。


 超絶美女って誰?
 本当に、私なんかに用なの?



 まさかね。


 あの男の子の冗談だよね? 
 罰ゲームか何かだよね?