椅子に座ったまま 苦しそうに私から視線を外す波多野くんに、 私は細々とした声を落とした。 「ごめん……なさい……」 「それって…… 俺とは付き合えないってこと?」 「……うん」 「理由……教えて……」 「好きな人が……いるから……」 「この学校の奴?」 「……違うよ」 「どんな奴?」 春輝くんを一言でいったら…… 「爆想イエローみたいな人」 「は?」 「自分が辛い時でも、 一緒にいる人を楽しませたいって 笑顔でいる人」