僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目


「なんで…… 私なの……?」



「え?」



「私なんて……」



 クラスの女の子たちと比べても
 明らかに可愛くない。



 ダサい。暗い。
 コミュ力がなさすぎ。



 友達に嫌われたくなくて

 高校に入りたての頃は 
 必死に笑顔を作って
 クラスメイトの顔色ばっかり窺っていた。



 興味のないファッションの話も、
 『それ、いいよね』って
 自分も好きなふりして。


 誰かの悪口も
『そうだよね』って、話を合わせて。


 友達の輪の中に
 私も入れてもらおうって必死で。



 でも
 自分の許容範囲を超える、頑張りなんて
 続かなくて。

 一人でいる方が
 よっぽど楽って気がついた。



 そんな時、しーちゃんと仲良くなって。
 2人だけでたくさん笑いあって。
 大親友になったのに。



 唯一の友達のしーちゃんにまで、
 私は嫌われちゃった。



 こんな私に
 良いところなんてある?



 醜くて。自己中で。

 私自身、自分の好きなところなんて
 一つもないのに。