僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目



 波多野くんは
 やっと私の手を解放してくれた。



 これで
 波多野くんから逃げられる!!

 そう思って、安心したのに……



 椅子に座ったまま
 くるりと回転した波多野くんの
 私をまっすぐ見上げる瞳から、
 逃れられなくなってしまった。


 
 目を逸らさなきゃ。

 そう思うのに
 魔法にかかったように動けない。



 波多野くんの真剣な瞳が
 優しく光りだして。

 波多野くんは、穏やかに笑った。



「美羽、もう気づいてるよな?」



 え?



「俺、お前のこと。
 好きだからな」