「波多野……くん…… 離して……」 「ごめん。ムリ」 「な……なんで?」 「俺が…… 美羽のことを…… 離したくないから……」 ど……どういうこと? 波多野くんの背中の熱が、 ふれている私の胸にも伝わって来て。 私の心臓が破裂しそううなほど バクバクしている。 「美羽、さっき俺に聞いたじゃん。 『私のことが嫌い?』って」 「う……うん」 「嫌いだったら、 美羽に会いに わざわざ遊園地なんて行かないし」 ヒーローショーの時って 本当に私に会いに来たの? なんで? なんで?