「美羽、どうする?
いらないなら、燃やすけど」
燃やす?
イエローのキラカードを??
なんて罰当たりなことを……
「頑張る……」
「美羽は、何を頑張るわけ?」
ニヤケ顔の波多野くんから
意地悪な質問が飛び出す。
「だから……波多野くんのこと……」
「呼べるの?
美羽にそんな度胸あるわけ?」
勝ち誇ったような
波多野くんの顔。
ムムム……。悔しい。
呼べるもん。
「た……たっくん……」
「声、小さすぎ」
ムムム……
勇気出して、言ったのに……
「波多野くんって、私のことが嫌いなの?」
イライラが
口からこぼれてしまった。
なぜか波多野くんは
口元に手を当てて、うつむいている。



