僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目


 歩いて行くに連れ
 すれ違う生徒が少なくなってきた。



 波多野くんは誰もいない社会科教室に
 入って行く。

 恐る恐る、私も足を踏み入れる。



 波多野くんは、ドアを閉めると
 4人掛けのテーブルのにあった椅子を
 引き出してくれた。



 私と波多野くんが
 向かい合わせで座っているこの状況。


 何を話していいかわからなくて
 波多野くんの顔色を伺う。



 な……なぜ??



 波多野くん、どうしちゃった??

 なんか顔が、真っ赤だよ!!



 伝染したように
 私の顔まで熱を帯びてきて。

 声なんて出ないまま
 うつむいてしまう私。



 その時
 波多野くんの弱々しい声が
 聞こえてきた。