今日もお弁当は
 一人で食べるのか……



 女子同士で笑いあう声に
 包まれた教室で、
 私だけがボッチというこの状況。



 正直…… 心が折れる……



 可愛そうな人。寂しい人。
 そう思われるのが嫌で。

 一人でいるのが好きって雰囲気を
 作ろうとしている自分がいて。

 その必死な自分が痛々しく見えて。
 胸がぎゅーって苦しくなる。



 心の痛みをごまかしながら
 お弁当箱を自分の机の上に置いた時


「あのさ……」


 自信なさげな声が耳に降ってきて
 私はゆっくりと視線をあげた。



 私が座る机の前に。 
 波多野くんが立っていた。


 なぜか、
 恥ずかしそうに外を見つめている。