「だって……嫌だったんだもん」



「何がだよ?」



「みゅうみゅうの笑顔
 僕だけが独り占めしたいのに……。
 イケメンくんと楽しそうに
 ヒーローショー見てて……」



「ちっこいの挟んで
 笑いあってたもんな。
 あの男って、ウサギの彼氏?」



「付き合ってるんだって」



「趣味悪りぃな。
 男見る目、ねえだろ。ウサギの奴」



「カッコいい男の子だったじゃん」



「そうか?」



「みゅうみゅうの趣味に付き合って、
 一緒にヒーローショー見てあげるなんて。
 良い人すぎだよ。お似合いすぎ」



「春! 作り笑いすんな!」



「作り笑いじゃないもん。
 本当にそう、思ってるもん」