何?
 その理不尽な理屈は!!


 なんでわかってくれないの?

 しーちゃんのことが
 大好きなんじゃいの?



 どんな理由があっても
 彼女を殴るなんて、絶対にダメだよ!!



「静香が美羽ちゃんに言ったわけ?
 俺に殴られたって。
 サイテーな彼氏だって」


「しーちゃんは
 慶介くんは悪くないって言ってるよ。
 殴られるのは、自分のせいだからって」


「静香がそう思ってんなら
 良いだろ?」


「良くない!」


「はぁ?」


「殴られて、痛くないわけない!
 痛いに決まってる!
 ほっぺも。心の中も」



 慶介くんへの怒りを声に出すと、
 すべて吐き出すまで
 私の口は止まらない。



「慶介くんは
 しーちゃんの彼氏なんかじゃない! 
 暴力をふるう彼なんて
 私、認めないから!」