「ファンの子に見られたら……
春輝くんが困るでしょ……?」
「大丈夫」
「大丈夫じゃないよ」
「だから、大丈夫なの。
電話でマー君に頼んだから。
結界を張ってって」
こんな時に
真顔で冗談言えるなんて。
春輝くんの頭の中
どうなっているの?
生クリームみたいに
甘くてトロトロなの?
想像したら、笑えてきちゃった。
フフッて
鼻から息が漏れちゃった。
心の中が、少しだけ軽くなって。
私は自分の欲求に従うように、
春輝くんの太ももの上に頭を乗せた。
春輝くんの手のひらが、
私の頭を優しく撫でてくれる。
なんか……
安心する……



