10分以上も手を合わせ続け 私は拝殿に背を向けた。 もう、何も考えられなくて。 とりあえず 家に向けて足だけを動かす。 手すりに寄りかかるように 石段を下りていた時 心配の塊のような声が 私の耳に届いた。 「みゅうみゅう?」 え……? 石段を勢いよく駆け上がる音が 近づいてくる。 お願いだから。 私のことは無視して 通り過ぎてください。 こんな情けない私 さらけ出したくないから。 大好きな声を無視するように 石段を下り続けていると、 突然、両肩を掴まれた。