自分の席に座りながら
ぼーっと窓の外を眺めていた時。
「美羽ちゃん……
今日も一緒に……
お昼休み過ごしてくれる?」
とろけてしまいそうなほど
可愛い声が、
私を現実に引き戻してくれた。
私の目の前に立っているのは
隣のクラスで親友の
しーちゃん。
人と話すのが苦手で
学校では私以外には
話しかけられないみたい。
オドオドしていて。
自信なさげにモジモジしていて。
でも、大好きな彼のこととなると
顔を赤らめながら
言葉を紡いでくれて。
守ってあげたくなっちゃう
かわいい女の子。
「私の方こそ
しーちゃんにお願いしたいくらいだよ。
一緒にお弁当食べてって」
「美羽ちゃん……
大好き……」
あ~。
なんてかわいい子なんだろう。
私が男だったら
絶対に惚れている。
しーちゃんの彼が
べタぼれの理由がはっきりわかるよ。



