あの時は本当に、死ぬかと思った。

でも、その時にアルッティさんに、声掛けてもらったんだよね。

あーあ、人の縁って不思議。


「じゃあ、皇帝陛下は、涼花が皇帝陛下を好きな事、知らないの?」

今度は、ウルウル目で私を見て来たレーナ。

「えっと……それは……」

「かわいそう、皇帝陛下。本当は愛し合っているのに。」

涙も流していないのに、目を拭くレーナ。

そんなに、ロマンティックが欲しいか!

「……好きだとは、言った。」

「えっ!?本当!?」

「うん。それで、キスされた。」

「はあ~~‼」

レーナが、万歳している。


「よかった。これで晴れて、恋人同士ね。」

「でも、付き合うのは、断ったのよ?」

「付き合う?何を元にそう言うの?二人が愛し合っているのなら、恋人同士じゃない?」