「弁当ありがとう。全部おいしかった」
あっという間に空になってしまった弁当箱を見て、残念に思った。お腹は満たされたけど、ずっと食べていたかった。
「全部食べてくれてうれしいです」
「あのさ」
「?」
「また……作ってくれる?」
少しわがまますぎるかなとも思ったけど、どうしてもこれを最後にしたくなかった。恐る恐る聞いた俺に、莉子が満面の笑みを浮かべる。
「はいっ。もちろんです!」
よかった……。
「ありがとう」
無意識に、頭を撫でようと手を伸ばした。そして、そっと触れようとしたとき、
「戻ったぞー!! ……って、お前ら!! 何しれっと彼女連れてきてんだよ!!」

