「と、ととと、富里、さささ紗奈、でででです……」
「ふふっ、りょーかい。これからよろしくね、莉子ちゃん紗奈ちゃん」
「か、かっこいい……」
紗奈ちゃんが、完全に恋する乙女だ。
「莉子、ここ座って」
黙って私たちのやりとりを見ていた湊先輩が、しびれをきらした様子で口を開いた。自分の隣をポンッと叩いて、私に目で訴えてくる。
「は、はい!」
こくりと頷いて、慌てて湊先輩のほうへと駆け寄った。隣に座ると、湊先輩は満足げに微笑む。
「食べよ」
「そうですね」
あ、湊先輩はパンなんだ。メロンパンをもぐもぐ食べる湊先輩が、なんだかかわいい。一方で、いまだに朝日先輩に見とれて固まっている紗奈ちゃん。

