溺愛120%の恋♡~クールな生徒会長は私だけにとびきり甘い~(野いちごジュニア文庫版)

いろんな顔を使い分けて、騙して裏切って、平気で嘘をつける生き物。どれだけ仲がよくても、裏では何を言っているかわかったもんじゃない。それが、普通で――。
「違うよ」





 ――え?





「え?」






 俺の心の声と、小森の友達だろう女子たちの声がシンクロする。小森が発したのは、予想していなかった言葉だったから。






「僻む?とか、わからないけど、紗奈ちゃんはすごく優しいよ」






 俺は、ボールを持ったまま、動けなくなった。





「偉そうに見えるのはきっと、しっかりしてるからだと思う。紗奈ちゃん頼りになるもんねっ」






 ――変なヤツ。





 小森を初めて会ったとき、そう思った。でも……違う。こいつは変なヤツなんかじゃない。ただ……心がきれいなんだ。