「そうだったんですね! それじゃあ、私が消毒してもいいですか?」
頷いて、「どうぞ」と勧められるままイスに座る。
「あっ、思ってたより治りが早いですね。よかった……」
俺の傷口を見て、女子は本当に、心底ホッとしたような表情を見せた。
……っ。他人のケガなのに、どうしてそんな表情をするんだろう。
「……あんた、名前は?」
自分から女子に名前を聞いたことなんて初めてだった。とにかく知りたかったんだ、この子のことが。もっともっと、知りたいと思った。
「え? ……こ、小森莉子です!」
小森、莉子……。なんか小動物みたいな名前……お似合い。
「学年は?」
「一年です!」

