溺愛120%の恋♡~クールな生徒会長は私だけにとびきり甘い~(野いちごジュニア文庫版)


「ありがとう」





「い、いいえ! とんでもないです! それじゃあね莉子!! また明日!!」





「あ……う、うん! ごめんね! 紗奈ちゃん!」







 ダブルブッキングのような形になってしまい謝って頭を下げると、紗奈ちゃんは「いいよ、いいよ!」と言いながら微笑み、逃げるように走っていった。







「ごめん、約束してた?」






 申しわけなさそうに眉の端を下げる先輩に、慌てて首を振る。悪いのは私のほうだ。だって……本当に来てくれると、思わなかったから……。






「あの、私のほうこそすみません! 冗談だと思って……」





「冗談? 何が?」





「先輩が、その……放課後誘ってくれたのが……」





「どうして?」