そう言って笑った湊先輩が、後ろからぎゅっと抱きしめてきた。突然のことに、バランスを崩して先輩にもたれかかるような体勢になってしまう。まわりにいた部員さんたちの視線が、私たちのほうに集まったのがわかった。
「み、湊先輩、みんな見てますよっ!」
「……見せつけてんの」
え、ええっ! 恥ずかしいから逃れようともがくほど、湊先輩が抱きしめる力を強めてくる。
結局先輩に捕まったままだった私は、登校してきた紗奈ちゃんと朝日先輩によって救出された。そしてこれから、サッカー部の二泊三日の賑やかで楽しい合宿が始まる――。
はず……だった。
俺は今、とても機嫌が悪い。
「み、湊先輩、みんな見てますよっ!」
「……見せつけてんの」
え、ええっ! 恥ずかしいから逃れようともがくほど、湊先輩が抱きしめる力を強めてくる。
結局先輩に捕まったままだった私は、登校してきた紗奈ちゃんと朝日先輩によって救出された。そしてこれから、サッカー部の二泊三日の賑やかで楽しい合宿が始まる――。
はず……だった。
俺は今、とても機嫌が悪い。

