溺愛120%の恋♡~クールな生徒会長は私だけにとびきり甘い~(野いちごジュニア文庫版)

 放課後を告げるチャイムが鳴り響き、教室内にクラスメイトたちの声が広がる。





「やっと終わった!」





 隣の席の紗奈ちゃんも、伸びをしながらそんな言葉を口にした。





「ねぇ莉子、今日委員の仕事ないって言ってたよね? 暇なら帰りどっか寄ってかない?」





「どっか?」





「んー、甘いものが食べたい!」





「いいね」と言いかけて、朝の出来事を思い出す。





 そういえば……。






『それじゃあ終わったら教室まで迎えに行くね』





 あれは、冗談だよね? ……うん、きっとそうだ。だってやっぱり、瀬名先輩が私を好きだなんて、ありえないもん。





「うん、行こっか」





 そう言って紗奈ちゃんに笑顔を向けると、同じ笑顔が返ってくる。