「莉子?」
すぐに振り返った湊先輩と目が合って、ぺこりと頭を下げた。
「何してんの? 二年の階で。こんなところにいたら危ないよ」
駆け寄った私の腕を引いて、心配そうに見つめてきた湊先輩。
「あ、危ない?」
いったい、なんのことかわからなくて首をかしげると、隣の紗奈ちゃんが深いため息をついた。
「一時間目、理科室だから移動中なんですよ。瀬名先輩、相変わらず過保護すぎます。あたしが見張ってるから大丈夫ですって」
「ああ、移動教室か」
納得した様子の湊先輩に、私も「はいそうです!」と言って首を縦に振る。
「先輩たちこそ、どうしたんですか?」

