ニヤリと笑う紗奈ちゃんに、私は首を左右にぶんぶんと振った。紗奈ちゃんってば、他人事だと思って!
「もったいないよ。あれほどの人を逃しちゃ!!」
たしかに、紗奈ちゃんが言っていることもわかる。あんな少女漫画のヒーローみたいな、何もかもを持って生まれてきたような人、きっとこの先、私の前には現れないかもしれない。
でも、それとこれとは別っていうか……。恋人って、好き同士の二人がなるものでしょう? 好きでもないのに付き合うなんて、先輩にも失礼だもん……。
「ま、あたしはクール系はタイプじゃないけどね? どっちかっていうと朝日先輩のほうが断然好みだなぁ!」
考え込む私を見ながら、紗奈ちゃんがそんなことを言った。
「朝日先輩?」
「もったいないよ。あれほどの人を逃しちゃ!!」
たしかに、紗奈ちゃんが言っていることもわかる。あんな少女漫画のヒーローみたいな、何もかもを持って生まれてきたような人、きっとこの先、私の前には現れないかもしれない。
でも、それとこれとは別っていうか……。恋人って、好き同士の二人がなるものでしょう? 好きでもないのに付き合うなんて、先輩にも失礼だもん……。
「ま、あたしはクール系はタイプじゃないけどね? どっちかっていうと朝日先輩のほうが断然好みだなぁ!」
考え込む私を見ながら、紗奈ちゃんがそんなことを言った。
「朝日先輩?」

