『まあ気にしないでおきます。入る準備はできました』
なんか連れてきてくれた場所も変わってるから緊張するけど今生きる道はこれしかない。
「んじゃ、入るぞー」
よし!
『はい』
扉を開け、男の人に続き私も入る。
夜中だからとても暗い。
よく見えない・・・
そう思っていたら
「おい。掴んどけ」
と言われ、手を差し出された。
『えっ、でも…』
「見えないんだろ?そのままじゃぶつかったりコケたりするぞ」
うぅーそうだけど…
手を繋ぐってなんか・・・
私の考えていたことがわかったのか男の人は手じゃなく服を掴んどけと言い直した。
「服なら大丈夫だろ?」
なんでこんなに優しいんだろう…
初対面なのに。
男の人の優しさを受け取り、服を掴んだ。
そしてちょっと歩いて階段の所まで来た。
「暗いからいくら俺の服を掴んでても気をつけろよ」
