すると、俺の手にあいつは自分の手を添えて、 「ゆっくりでいいから。私聞くから。」 そう言った。 「あぁ。あいつは今そん時の男と日本に住んでるんだ。 それがうちの学校からそう遠くなくて、だから余計に忘れることなんて出来なくてよぅ。 俺は実の母親から捨てられた・・・・ そう思うと、誰を信じていいのか分かんねぇんだ。 俺は誰とも向き合うなんてできねぇんだ。