「私の方こそ感情的になって迷惑をかけてしまってすみま……」

「いや。蜜葉は何も悪くない。ちゃんと蜜葉の気持ちに寄り添えていなかった俺が悪い」

あんな一方的な態度を取って幻滅されたと思っていた。だけどこんな私を雨の中、捜し回ってくれていた結斗さんの優しさに触れ、少しだけ冷静さを取り戻すことができた。

「蜜葉を大切に思っている気持ちは嘘じゃない。だからちゃんと説明をさせてほしい」

「……分かりました」

そして私と向き合おうとしてくれている誠実な結斗さんの態度に話を聞こうと素直に思えた。

「ありがとう。ひとまず車まで行こう。このままでは風邪を引いてしまうから」

「……はい」

ひとまず一緒に結斗さんの車に向かうことになり、足を進め出す。