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「なんか最近蜜葉さ、雰囲気変わったような気がするんだけど。もしや好きな人でもできた?」
「え?」
週明け、一緒に昼休憩を取っていた茜が急にそんなことを言い出したことに私は激しく動揺してしまった。
「その顔は何かあるね。白状しなさいよ! 何があったの?」
「……それは、その」
“何もないよ”と答えようと思ったけれど、これだけ公私共に仲良くしている茜に嘘を言うのも、隠し事をしている今の状態も本当は申し訳なくて心がちくりと痛む。
公にはしていない結斗さんとの関係。だけど今までずっと仲良くしてくれている茜にはちゃんと話しておくべきじゃなかろうか。
「……実はね」
会社の人が周りにいないか様子を一旦確認してから私は茜に耳打ちしながらカミングアウトした。
「えーー! 副社長とつき……」
「ち、ちょっと! 声が大きいってば!」
思わず、茜の口を手で塞いだ。周りのお客さんが何事かとこちらを見ている。
すみませんと平謝りしながら、ここが会社ではなくて本当に良かったと胸を撫で下ろした。
「なんか最近蜜葉さ、雰囲気変わったような気がするんだけど。もしや好きな人でもできた?」
「え?」
週明け、一緒に昼休憩を取っていた茜が急にそんなことを言い出したことに私は激しく動揺してしまった。
「その顔は何かあるね。白状しなさいよ! 何があったの?」
「……それは、その」
“何もないよ”と答えようと思ったけれど、これだけ公私共に仲良くしている茜に嘘を言うのも、隠し事をしている今の状態も本当は申し訳なくて心がちくりと痛む。
公にはしていない結斗さんとの関係。だけど今までずっと仲良くしてくれている茜にはちゃんと話しておくべきじゃなかろうか。
「……実はね」
会社の人が周りにいないか様子を一旦確認してから私は茜に耳打ちしながらカミングアウトした。
「えーー! 副社長とつき……」
「ち、ちょっと! 声が大きいってば!」
思わず、茜の口を手で塞いだ。周りのお客さんが何事かとこちらを見ている。
すみませんと平謝りしながら、ここが会社ではなくて本当に良かったと胸を撫で下ろした。