「そんな可愛い反応をされると、気持ちが抑えられなくなってしまうじゃないか」

そんな言葉と同時にギュッと抱き締められれば、自然と鼓動が早くなっていく。

「結斗さん……」

「我慢の限界だ。可愛すぎる蜜葉が悪い」

愛おしげに私を見つめながら、スッと唇をなぞり、そして甘いキスを落とす。だけど、キスは一度では終わらなくて次第に激しさを増していく。

「 蜜葉のすべてがほしい」

唇を解放した結斗さんがそう言って、私をお姫様抱っこしてゆっくりと歩き出した。身体の火照りが一気に加速していく。

そして、寝室にある大きなベッドの上に私を下ろすと、優しく私を抱き締めた。それからキスの嵐が降ってきて、白いシーツの海にふたつの身体が沈み込む。互いの温もりを直に感じながら、ふたりだけの甘い世界に酔いしれた。

「蜜葉、愛している」

絶頂を迎える寸前、耳元で囁かれたその言葉に胸がキュッとなり、愛おしさが募っていく。私はきっと、入社試験のあの日に彼の優しさに触れた瞬間から彼に惹かれていたのだろう。

だけど、住む世界が違うのだと心に蓋をして生きていこうとした。そして安定の道を歩んでいくつもりだったのに、もうそんな私はここにいない。結斗さんのことが好き。もうその想いは止められそうにない。