「蜜葉さん、頭を上げてくれ」
お父さんのそんな声に、ゆっくりと頭を上げれば、そこには今まで見たことがないような柔らかいまなざしがあった。
「ふたり揃ってずいぶんと生意気なことを言うじゃないか」
お父さんがクッと口角を上げて笑う。
「結斗、そこまで強い想いがあるならば、勝手にしろ。そしておまえが思い描く会社の未来を、そして蜜葉さんとお腹の子と歩む幸せそうなの形を実現してみせろ」
「父さん……」
「話は以上だ」
お父さんの目は、憂いを帯び真っ赤に染まっていた。それを見られるのが気まずかったのか、お父さんはバッと後方を向き、部屋の窓から見える庭園へと視線を逸らす。
お父さんの肩が小刻みに震えている。恐らく泣いているのだろう。
「父さん、ありがとうございます!」
結斗さんが震える声でそう言って、深々と頭を下げた。私も同じように頭を下げる。
込み上げてくる想いを抑えきれなくて、溢れ出す涙を止めることができなかった。
彩瀬家が絆を取り戻せることを予感したその日、私たちの前にも輝かしい未来が広がっていく気がした。
お父さんのそんな声に、ゆっくりと頭を上げれば、そこには今まで見たことがないような柔らかいまなざしがあった。
「ふたり揃ってずいぶんと生意気なことを言うじゃないか」
お父さんがクッと口角を上げて笑う。
「結斗、そこまで強い想いがあるならば、勝手にしろ。そしておまえが思い描く会社の未来を、そして蜜葉さんとお腹の子と歩む幸せそうなの形を実現してみせろ」
「父さん……」
「話は以上だ」
お父さんの目は、憂いを帯び真っ赤に染まっていた。それを見られるのが気まずかったのか、お父さんはバッと後方を向き、部屋の窓から見える庭園へと視線を逸らす。
お父さんの肩が小刻みに震えている。恐らく泣いているのだろう。
「父さん、ありがとうございます!」
結斗さんが震える声でそう言って、深々と頭を下げた。私も同じように頭を下げる。
込み上げてくる想いを抑えきれなくて、溢れ出す涙を止めることができなかった。
彩瀬家が絆を取り戻せることを予感したその日、私たちの前にも輝かしい未来が広がっていく気がした。

