懐妊一夜~赤ちゃんを宿したら極上御曹司の盲愛が止まりません~

次の日、春日井さんから再び、連絡が来て、そこでいろいろな条件を告げられた。

結斗さんに電話で速やかに別れを告げること、そして帰国した結斗さんとは連絡を取らないこと、しばらく結斗さんの前には現れないことなど、事細かく書かれた誓約書にサインするように求められたのだ。

そして、結斗さんのお見合いが成立したあと、結斗さんをその相手と一緒にシンガポールの支店へと行かせるつもりだと告げられた。

結斗さんがシンガポールに旅立つまで、私はしばらく有給届けを出して会社を休むことになり、アパートを離れて、結斗さんのお父さんが用意したマンションで暮らすことになり、その後は仙台の支店に転属する話になっている。

ここまで徹底されるとは思いもしなかったが、それだけ私の存在が目障りだということなのだろう。跡取りである息子には順当な道を歩んでほしいという親心。それが私の心を締め付けた。

そんな絶望の中、私の存在を全否定するような雲隠れ生活が今、静かに始まろうとしている。そして、その生活の前にやらなければいけない、世界で一番残酷な決断をするときがやってきた。