懐妊一夜~赤ちゃんを宿したら極上御曹司の盲愛が止まりません~

「この写真と結斗と君が一緒にいる写真、その両方を社内にばら撒いたらどうなるだろう?」

「え?」

「あくまでも、仮定の話だ」

「……」

「君を見る社内の人たちの目はキツいものになるだろうね。会社に居づらくなるだろうし、この笹原くんにも、なにかしら影響が出るかもしれないな。笹原くんはとても有能だと聞いているから、そんなことになれば可哀想だ」

“あくまでも、仮定の話だ”そうは言っても、私が結斗さんと別れなければ、なにかしらの制裁は下されることになるのだろう。

私だけならまだいい。だけど誰かを巻き込んでしまうとしたら? それだけはなんとしても避けたい。

「まぁ、今すぐにここで答えを出せというのは、酷だろう。結斗が帰国するまで、あと数日ある。君に三日だけ考える猶予をやろう。別れてくれれば、それなりの見返りはやるつもりだ」

「見返りなどはいりません。三日後に連絡します」

「そうか。ならば春日井の連絡先を教えておく。ここに連絡をくれ」

「……分かりました」

結斗さんのお父さんとそんな約束を交わし、私はその場を後にした。