声を聞いて。 上

そして、いよいよ
私達の番が来た。

練習はたくさんしたけど
やっぱりみんなの前で踊るの慣れてなくて、恥ずかしいな。
と思いながら踊るグラウンドの真ん中に着くと



華「るなー!!ファイト!」


「留奈先輩!今日も可愛い!!」


「留奈先輩ー!!」


文化祭のミスコンから
私は学校で名前を呼ばれることが
増えていた。


「留奈先輩ー!!頑張ってください!」
声の方を見ると海斗くんが
立って叫んでいた。


結「あの子、留奈の事好きなのかな?」


留奈「えっ?」


どうなんだろ?
私にはどうかはわからなかった。
そう考えてる時


陸「留奈ーー!!頑張れー!」

いつもより大きな声で名前を呼んでくれて
手を振ってくれたので
ふりかえした。


「4組ファイトー!」

「おぉっ!!」


グラウンドの真ん中で円陣を組み
団長の掛け声とともに
気合いを入れた。



〜♪
曲がかかると
私はいつも嬉しくなってしまう。
私が好きなSSSの曲だから。

踊っている時も出来るだけ前を向いて
大好きなSSSの様に少しでも近づけるように。

踊ってる最中
何度も陸と目が合った。
と言うか陸がずっと見ていてくれた。


曲が終わり私達も動きを止める。


留奈「ハァ...ハァ...楽しい。」
息が切れてしまっているので
肩で息を吸うような
感じになっていた。
でも楽しさや達成感の方が強い。


客席からはたくさんの拍手が
鳴り響いていた。