声を聞いて。 上

*陸 side*



陸「あいつ誰?」


俺はモヤモヤしていた。


「あー!あれは2年のハンドボール部の海斗ってやつだよ!2年の女子からすごく人気あるらしくて、来年のミスターコンの候補らしいぜ?今年は陸の圧勝だったけど。」


陸「ふーん。でもなんであいつが留奈を?」


「陸イライラしすぎだろ?」



クラスのやつに言われた。


さっきまで留奈と目が合って
お互いに笑いながら手を振りあっている時だった。




留奈の腕を握ったとおもったら
そのまま、走り出した。



「海斗くん!なんで私じゃないのー??」
2年の女子からはブーイングの嵐だ。




なんだあいつ?
留奈を連れて、委員の待つ朝礼台に着くと
委員の人が紙に書かれたお題を読み上げる。


「黄色のハチマキをした人」



そのお題を聞いて
ほっとした。
これがほかのお題だったらどうしようかと思った。



「海斗くん!黄色のハチマキなら私もしてるのにー!!」


ほかの彼女達からは
不満の声が上がっていた。



なんであいつは留奈を選んだか
なんとなく俺は予測が出来ていた。