声を聞いて。 上

その日はたまたま
帰る時間が一緒になり
陸と久しぶりに一緒に帰る。



留奈「体育祭楽しみだね?」


私は笑顔で陸に話しかける。


陸「いよいよ、最後なんだなって思う」


その言葉に私まで
少し寂しくなった。


留奈「高校生活最後だもんね。」

陸「だからこそ、楽しまなきゃな!」


そう言って陸もほほえみかけてくれた。
だから私もほほえみ返す。



陸「あのさ...」


留奈「うん?なに?」


陸「応援の衣装、すっげー留奈似合ってる!可愛いし。だけどさ...」


陸は少しそっぽを向きながら
話し続けて


陸「あんまり他の男には見せたくない!」


留奈「えっ??/////」



陸は今まで、そう言うこと言ったり
したことがなかったから
びっくりして目を丸くした。





陸「留奈!」


真剣な顔をした陸が私の方を向いてきて



陸「もし俺の組が勝ったら、、、」


留奈「陸の組が勝ったら?」



私も陸の方を向き
首をかしげていると


陸の「やっぱりなんでもない。」


そういって先を歩い行く。


私は慌てて追いかける。
その時気が付いたのは
陸の耳が赤かったということ。