ーー私の歯車が狂いだしたのはいつだったっけ…?
チックタック…。
チックタック…。
空来から貰った腕時計は、今もしっかり動いて私に時間を知らしている。
なのに、私の心はあの日から変わっていない。
「愛未、遅れるぞ?川なんて見てないでさ」
「あ、ごめん。空来、後ろにのっけてよ」
「バーカ、色々違反だっての。カバンは乗っけてやるよ」
って言われて数分後、私が自転車に乗っている。すぐにバテたのは私の方だった。
走る側と自転車に乗る側。
ちょっぴり自転車を長めに乗りながら交代する。
そういうことを続けていたらすぐに学校についた。
…といっても、30分近くかかった。
「きっつー」
空来が駐輪場に自転車をおいて、私の横スレスレに歩く。
思ったけど、空来って距離感近いよね。
でも、随分と成長したな…。
初めて空来と会ったとき、私は右も左もわからない小学2年生だった。
平均身長よりも高めで、他の子達より頭一個分くらい変わってた。
転校生は珍しかったみたいで、あまり打ち解けれずに一人いることの方が多かった。
君が話しかけてくれるまでは。
「俺が今日からお世話係だから、わかんないことあったら聞いて!俺、ここのこといっぱい知ってるから」
お世話係なんて、当時はまったくわかってなかったし、それが高校まで続いてるなんて…。
あのときの私が知ったら驚くんだろうなぁ。
空来の黒い瞳が、月明かりのように照らしていた。
チックタック…。
チックタック…。
空来から貰った腕時計は、今もしっかり動いて私に時間を知らしている。
なのに、私の心はあの日から変わっていない。
「愛未、遅れるぞ?川なんて見てないでさ」
「あ、ごめん。空来、後ろにのっけてよ」
「バーカ、色々違反だっての。カバンは乗っけてやるよ」
って言われて数分後、私が自転車に乗っている。すぐにバテたのは私の方だった。
走る側と自転車に乗る側。
ちょっぴり自転車を長めに乗りながら交代する。
そういうことを続けていたらすぐに学校についた。
…といっても、30分近くかかった。
「きっつー」
空来が駐輪場に自転車をおいて、私の横スレスレに歩く。
思ったけど、空来って距離感近いよね。
でも、随分と成長したな…。
初めて空来と会ったとき、私は右も左もわからない小学2年生だった。
平均身長よりも高めで、他の子達より頭一個分くらい変わってた。
転校生は珍しかったみたいで、あまり打ち解けれずに一人いることの方が多かった。
君が話しかけてくれるまでは。
「俺が今日からお世話係だから、わかんないことあったら聞いて!俺、ここのこといっぱい知ってるから」
お世話係なんて、当時はまったくわかってなかったし、それが高校まで続いてるなんて…。
あのときの私が知ったら驚くんだろうなぁ。
空来の黒い瞳が、月明かりのように照らしていた。