「どうして…?」

今日は月曜日だ。真島くんは、部活があるはずなのに、制服を着ている。
もしかしたら、部活が休みだったのかもしれないが、それでも、こんなところで立ち止まっているのは不自然だ。

「君を待っていた。」
「私を…?」
「ああ。」
「でも、部活は…。」
「すっぽかした。」

息をするかのようで、その言葉には、何の後ろめたさも感じなかった為、驚いた。

「そんなこと、していいんですか?」
「駄目かもな。」
「行かなくて大丈夫なのですか?」
「今は、部活よりも君の優先順位の方が高かった。」

私の、優先順位…?

「5分だけで良い。あの写真の真相を教えてくれ。」

真島くんが、いつもより低く、小さな声で呟いた。そんな姿を見るのは、胸が苦しい。