葵が沖田を見る

「ん?」

「時々口調が変わりますね」

「クククッ猫被ってるんだよ
近藤さん達の前では特にな」

「るせぇ!!」

「2人は、兄弟のようですね」

「「まあな」」


否定せず、誇らしく揃った返事


「羨ましい…」

ドォーン


3人が同時に音の方へ視線をやる

煙が上がる


走り出した葵にピタリと沖田がついていく

土方は、どんどん離される


走りながら沖田が葵を見る



『速い…着物なのに…』



土方が遅い訳ではない
2人が速いのだ



「芹沢さん…?」




葵に気がつきそばに来る

「芹沢さん何かあったんですか?」

沖田が芹沢に問う


「女中らがさらわれた」



「あなたがついていたのに
さらわれたのね」

芹沢が頭を下げた


「女中らを助けて下さい
お願いします」