深紅と浅葱

土方の部屋に皆が到着すると
そこに葵の姿はなかった

「帰ったのか?」


永倉が首をかしげる


「こっちに向かってる」


沖田の言葉に『なぜわかるんだ?』という疑問を誰も口にせず、いつものように皆が腰を下ろす

少しすると廊下から

「土方さん葵です」

「入れ」


襖が開き葵が入ると沖田以外の幹部らが倒れた

「おいっ!!!なんだよ今の!?」


「沖田さんには効かないようですね
新撰組の皆様にはこれ以上、この件に関わって欲しくないんです。
沖田さん、あなたの力…全部、私にください」


「俺は、お前に守って貰うような
やわな男じゃねぇ!それに!
土方さんからの命令だから
お前の頼みはきけない!
俺は、近藤さんの頼みしか聞かない!」



葵が目を丸くする


「沖田さん  私の事、腹立たしいでしょう?
その力を手放せば、会わなくて済みますよ?
新撰組もこんな力に振り回されず
本来の仕事に専念できます」


「近藤さんがお前を守りたいってんだから
俺の仕事は、お前があいつから力を取り戻す手伝いをする事だって。もしも全員の動きを封じられたとしても
力を葵に渡すなよって土方さんが言ってた」


「土方さん… 察しが良すぎますね
はぁ 沖田さん
どうして 嫌ってるのに守ってくれるんですか
離れなきゃ これ以上 巻き込みたくないんです
私のせいで誰かが死ぬのは耐えられない」