人々の前で ザシュッ
隊士の1人が敵を斬った

「うわぁーーー人斬りやー!」


町を守ろうとした新選組が悪者になる



新選組屯所



「すまねぇ…俺がちゃんと指示してりゃ…こんな騒ぎにならなかった」

近藤の部屋に集まる幹部に永倉が頭を下げた


血しぶきを見て卒倒した奈津を須江に任せて、葵が部屋へ


「身を守る為仕方なかったこと
とはいえ、あのような町中での乱闘は、困ります
関係ないかたを巻き添えにしかねませんから」

「葵の言う通りだ」

「俺達は無差別に人を斬るわけじゃねぇのに…ただ、守りたいだけなのに」

葵の頭に過去が甦る

〝人殺し
お前なんかに守られたくない〟

葵の左手が襟元を掴む
沖田が気がつき、葵のそばに行く

カタカタと震えだす右手を握る


「おい!どうした!?」

「心配いらねぇ
葵、大丈夫だな?」

葵が頷く

「痛むんか?どないしたん?」

山崎が葵を覗き込む

「具合悪いとかじゃねぇから」