近藤の部屋の前で葵を見つけ

「おいっ」

「こんにちは」

「…おぅ」

久しぶりの葵に、勢いを無くし
ぼそぼそと


「コレヒジカタサンカラ」

「???私に???」

「葵に渡せって」

「直接言って下されば良いのに…」

「知らねぇよ
俺は、渡せって言われただけだ」

「では、受け取りましたと挨拶して帰りますね」

「ちょっ!」

「なんです?」

「……なんでも…ねぇ」

「沖田さん」

「ん?」

「初めて人を斬った時のこと…覚えてますか?」

「当たり前だろ
何もかも鮮明に覚えてる
あんなに怖いと想ったことはねぇ」

「怖い?」

「あぁ…斬らなきゃ…誰も守れねぇ
大事な人を守る為にやらなきゃって
俺が守るんだって震えた」

「そうですか」

「なんで?」

「私は、覚えていないので」

「へぇ…」

「では」 「おう」


その夜



沖田が土方に呼び出された

「総司 お前、葵に何言った?」

睨まれる


話した内容を伝えると
土方が納得した


「何?」

「葵の奴…俺が見てわかるくれぇに
ガッカリしてたからよ
お前が原因だと思ったんだ」