口ではふざけたことを言っているが、
あの2人が現れてから心臓の鼓動がはやくなってしょうがない。
それを察したのか、優が私の手を握ってくれる。

紫「天咲、俺と部屋の方に逃げよう」
「でも部屋はあっちじゃん」
紫「大丈夫、任せて。
流星、部屋暗くして。今から最高に盛り上がるナンバーにして」
____黄:了解。
紫「龍斗は前方にいるパーカーの男ふたりを誘って前の方つめて。
桃田は前方に注目集まるようにダンス頼む」
____桃、青:おっけー。
紫「光成は部屋の戸開けといて。
何があったかは後で説明する。
とりあえず天咲と俺は部屋で待機するわ」
____緑:わかった。

みんなは私たちの司令塔の指示に従って動いた。
部屋は暗くなり、周りの喧騒がさらに大きくなる。
大地は前でダンスをして龍斗が2人の注意をそっちへ引き寄せる。

紫「天咲、俺のパーカー着て、フード被って」
「え、!今!?」
紫「拓実の着たんなら俺のも着てよ」
「分かった、」

そしてフードを被った私の手を引っ張り、
優は部屋の方に移動した。

紫「今日は危ないから必要なものだけ持って俺の部屋来て」
「うん、ありがとう」

私は自室に入って、深呼吸をした。
あの黒い車を目撃することが日に日に多くなっている。
もう、そろそろ来るのかもしれない。
決着の時が____。