3人での会食は順調だった。
龍斗は自分の会社の詳細情報を把握し、相手の情報まで叩き込んでいる。

(2人は、いつ結婚なさるんですか?)
青「このままことが進めば、6月に籍を入れる予定です」
(ジューンブライドですね)
「父が西洋史が好きで、そういった言い伝えにはとても敏感なんです」
(それを守ってくれる浩さんも優しくていい男だ)
「お見合い結婚といえど、こんな素敵な方にお会いできて幸せです」
(浩さんも素敵な奥さんを持ちましたね)
青「まだ婚約者ですよ」

そう言う龍斗をちらっと見る。
心做しか少しばかり顔が赤くなっている。

__白:ターゲットの部屋特定出来たよ。
部屋は302号室。僕の真上の部屋だ。

そのメッセージが入った頃、

黄「さきさん。以前お世話になっていた方がさきさんにご挨拶したいと…」
「あら、そうなのね。すみません席を外してもよろしいでしょうか…」
(ではこの辺でそろそろお開きとしましょうか。今日はどうもありがとう)
青「もし良ければなんですが、この後2人でもう少し飲みませんか」
(ええ、ここで出逢えたのも何かの縁ですからね)
青「ありがとうございます」
(では私の部屋で飲みましょう。さきさん、少し浩さんをお借りします)
「2人で楽しんでください。では私はこれで」

一礼をしてその場を流星と離れる。
そしてみんなが待機する場所へ向かう。

「…流星、もういい?」
黄「いいよ」
「はぁぁ疲れた!!」
黄「大丈夫?酔ってない?」
「大丈夫、緊張したー!」
緑「お疲れ様、会話弾んでたね。
あとは龍斗が部屋まで連れてってくれたら、
直樹たちが殺ってくれる」
天咲「うん、」